脆弱性とリスク管理

Japan Vulnerability Notes/脆弱性レポート 一覧 (jvn.jp)では、日本で使用されているソフトウェアなどの脆弱性関連情報とその対策情報が提供されている。

情報システム全般の脆弱性関連情報なので多岐に亘るが、Webサイトの安全な運用に必要な脆弱性情報も提供されており、該当する場合には対応を検討する。これはWebサイト運用におけるリスク管理の基本と言える。

Webサイトを構成するプラットフォームの脆弱性は、脆弱性のある機能を実際に使っていて、サイバー攻撃の手段がある場合にセキュリティ上の脅威となる。顕在化した脆弱性によるセキュリティ上の脅威が明らかになった場合には、総合的な視野からのリスク管理が求められる。

該当する脆弱性をついたサイバー攻撃により、財産的価値のある情報の漏洩、個人情報の漏洩、サービス停止など大きな被害が想定される場合には緊急の対策を検討する。緊急ではない場合でも、対策に要するコスト、期間を見積り、想定される被害とのトレードオフを勘案して、対策時期、対策範囲を判断することになる。

脆弱性レポートの見落としなどで潜在化した脆弱性は脆弱性診断で顕在化できることがある。脆弱性診断はリスク管理の一コマではあるが、被害の発生を防ぐ効果は大きい。新たにWebサイトをリリースする際には必須であり、その後もできるだけ頻繁に実施を継続することが望ましい。

ウェブサイトの攻撃兆候検出

情報処理推進機構(IPA)がウェブサイトの攻撃兆候検出ツール iLogScannerを無償提供している。 iLogScannerにウェブやsshなどのアクセスログを入力すると、サイバー攻撃と思われる痕跡を検出し、一部の痕跡については攻撃が成功したか否かを判定してくれる。サイトがサイバー攻撃を受けていないか、その兆候を定期的に確認することができる。 本サイトで紹介している脆弱性プレ診断は、このツールではサイバー攻撃の兆候として検知され、結果レポートが以下のように報告される。

iLogScanner – 解析結果レポート

解析結果

  • 終了ステータス:完了
  • 解析日時:2022/05/06 14:45
  • 解析対象ファイル:ssl_access_log
  • 解析指定日付:
  • 解析対象日付:2022/05/06 – 2022/05/06
  • 解析レベル:詳細
  • 検出数  :
    1205

検出したWebサイトへの攻撃について、下記に詳細を記述します。

検出対象脆弱性

攻撃があったと思われる件数

攻撃が成功した可能性の 高い件数

SQLインジェクション

304

0

OSコマンドインジェクション

0

ディレクトリトラバーサル

352

クロスサイトスクリプティング

538

その他

0

詳細レベルで検出したWebサイトへの攻撃について、下記に詳細を記述します。

検出対象項目

攻撃があったと思われる件数

同一IPアドレスからの攻撃の可能性

11

アクセスログに記録されないSQLインジェクションの可能性

0

Webサーバの設定不備を狙った攻撃の可能性

 

PUTメソッドの設定不備

0

FrontPage Server Extensionsの設定不備

0

Tomcatの設定不備

0

解析結果ログ

#解析結果ログの見方 #—————————————————————- #[ログファイル名] #[行番号] [脆弱性種別] [攻撃が成功した可能性が高い] [該当するアクセスログ] [シグネチャ対応コード] #—————————————————————- #※ 各項目はタブ区切りになります #※ 攻撃が成功した可能性が高い場合、「●」がつきます #以下、解析結果ログ ssl_access_log-20220424 12846 クロスサイトスクリプティング – … – – [06/May/2022:04:36:57 +0000] “GET /Web/SA2/ScriptList.do?gui_pagenotableData=><script>alert(document.cookie)</script> HTTP/1.1” 404 196 B958  

Proudly powered by WordPress | テーマ: Baskerville 2 by Anders Noren

ページ先頭へ ↑